次世代のホークス担う筆頭株 走攻守揃う20歳は“3年目の飛躍”に続けるか
柳田、今宮…3年目に転機、上林も続けるか
11年にドラフト2位で広島経大から入団した柳田は、2年目に1軍で68試合に出場すると、3年目の13年に104試合で打率2割9分5厘、11本塁打を放ち、中堅のレギュラーの座をつかんだ。その後の活躍は周知の通り。大卒と高卒の違いこそあれ、右投げ左打ちの外野手という点でも、上林と共通点がある。
もう1人が、侍ジャパンにも名を連ねる球界屈指の遊撃手に成長した今宮健太。柳田より1年早い、10年にドラフト1位で大分・明豊高から入団。上林と同じ高卒野手だ。
今宮は1年目は1軍出場なし、2年目に1軍デビューを果たし、18試合に出場した。3年目の12年に、それまで不動の遊撃手だった川崎宗則が米MLBのマリナーズに移籍したことで出場機会が急増。126試合に出場して、一気に定位置の座をつかむ足がかりにした。
今季、上林にとって、大きなチャンスとなるかもしれない。昨季まで一塁を守った李大浩がメジャー挑戦を目指し、フリーエージェントとなった。残留の可能性も残されているが、仮に退団となれば、チームとして一塁の座が空く。そこに入る可能性が高いのは、外野と一塁を兼務してきた中村晃、そして、左翼に入ってきた内川聖一。そうなれば、外野の枠は1つ空くことになる。
ライバルは多い。長谷川勇也、福田秀平といった面々も、虎視眈々とその座を狙っている。ただ、首脳陣の期待は高く、アクシデントさえ無ければ、昨季よりも数多くのチャンスが巡ってくるだろう。走攻守が揃う上林誠知、20歳。次世代のホークスを担うべき、筆頭株である。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count