一流のプレー生み出すグラブ 好守の裏に信頼できる“相棒”との出会い

西武・栗山が語る“相棒”探しの歴史、「ギリギリの打球を捕球できたのはこのグラブに出会えたから」

 埼玉西武ライオンズの外野手として活躍している栗山巧選手は、プロになって7年目で理想的なグラブにたどり着いた。入団当時抱えていた守備への不安を払拭してくれたグラブとは、一体どのようなものだろうか?

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 入団当初は守備に課題を抱えていたものの、自分が理想とするグラブがどのようなものなのか分からなかったんですよね。使い慣れたグラブのほうが安心するため、当時の背番号である「52」と刺しゅうが入った同じグラブを、約6年間使いながら理想を探していました。その甲斐あって、入団7年目にして「これならいける!」と思えるグラブに行き着いたんです。

 僕が求めていたグラブの条件は、「よく開く、よく閉じる、ポケットが深い」の3つ。これを満たすグラブを使い始めて、守備への不安が少しずつ和らいでいきました。おかげで今は安心して打球判断ができるし、球際まで粘れるようになった。グラブにボールが当たりさえすれば必ず捕れるという自信も持てるようになりました。

 それを象徴するのが、2015年7月24日の日本ハム戦、杉谷選手が放った三塁側のブルペンに入りそうな打球をフェンスによじ登ってキャッチしたプレーですね。ギリギリの打球を捕球できたのは、このグラブに出会えたからだと思っています。

 今年のペナントレースで使おうと思っているグラブがこれ(インタビュー中に栗山選手が持っているもの)なんですが、じつは2015年の3月に仕上がってきたグラブなんです。これを、1年ずっと練習で使ってきました。僕は、新品のグラブをすぐに公式戦で使うことはなく、練習で使いながら手に馴染ませるようにしています。なので、あえて硬めを選びます。

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