過去には岩村、西岡も負傷…MLBの二塁交錯プレー、新ルール導入は是が非か
MLBの二塁交錯プレー、新ルール巡り激論
日本では、今季から導入される本塁での捕手によるブロック禁止/走者による危険なスライディングやタックル禁止について、熱い議論が戦わされているようだが、メジャーでは、二塁ベースでのダブルプレーを阻止するためのスライディングを巡り、議論が戦わされている。
そもそも、この議論が本格的には始まったのは、昨季プレーオフ中にナ・リーグ優勝決定シリーズでドジャース二塁手アトリーが、併殺プレーを崩すために、二塁カバーに入ったメッツ遊撃テハダに危険なスライディングをした時だった。テハダは足を骨折し、チームはワールドシリーズにコマを進めたもののプレーすることは叶わなかった。その約1カ月ほど前にも、同様なプレーでパイレーツ遊撃の姜正浩がカブス外野コグランから危険なスライディングを受けて骨折する大怪我を負っている。
二塁ベース上での交錯プレーは、ファンを楽しませるものである一方、選手にとっては大きなリスクを伴うものだ。特に、ベースカバーに入った野手は、併殺プレーを完成させるために送球を受けて一塁へ投げることを考えるため、受け身に回ることになる。岩村明憲(当時レイズ)や西岡剛(当時ツインズ)も同様のプレーで大怪我に見舞われ、その後は思ったような活躍をできないままにメジャーを去った。
日本人2選手が怪我をした時に大きな問題とならなかったのは、交錯プレーが走者の合法的な進路上で起きたからだ。