紙に書き出した将来の目標と年俸 オリックス西勇輝に聞く進化へのプロセス
「一喜一憂が激しい」性格、プロ2年目には顔面神経麻痺も発症
「あの時の金子さんの冷静なリアクション。ああいうところが金子さんらしい。そのあたり、やはりエースだなと感じました」
昨シーズン金子千尋投手が戦線離脱した時、精神的支柱を失ったチームが迷走するのを誰も止めることができなかった。
「僕はピッチャーとしてチームを引っ張ることができなかった。ああいう時に引っ張っていけるようにならないといけない。そのために、自分はもっと冷静さを習得しなくてはと思っています」
自分の性格を、「一喜一憂が激しい」と分析している。その背景には、プロ2年目に発症した顔面神経麻痺もあった。
「病気のせいにはしたくない。でも、ああいうこともあって、自分にはちょっと冷静さが欠けているかなと思うことがあるんです。気を付けているのは、試合以外の時。私生活や練習でも自分をできるだけ客観視して、普段から冷静でいられるように心掛けています」
体系化された目標と、ここぞという時のパワー。そして冷静さ。西投手は、エースに必要な武器を次々と得て進化しようとしている。彼がオリックスの精神的支柱になる日は、そう遠くないかもしれない。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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岡田真理●文