球場は進化し続ける? 日本球界も米国参考に本拠地改修ラッシュ
スター投手の登板で急遽日程が変更、日曜が異例の休みに
2012年シーズン、ニューヨーク州ロチェスターに位置するフロンティア・フィールドを通常本拠地としているロチェスター・レッドウィングス(ミネソタ・ツイン傘下3A)と、その年ホーム球場の改修工事を行っていたため本拠地がなかったスクラントン・ヤンキース(ニューヨーク・ヤンキース傘下3A)の両チームが、同じ球場をホームとして共有していた。
両チームが同じ日にホームゲームを予定した場合には、スクラントン・ヤンキースはバタヴィア・マックドッグス(現マイアミ・マーリンズ傘下1A)が本拠地とするドワイヤー・スタジアムで試合を行っていた。収容2600人とされている球場だ。
5月6日の試合、ニューヨーク・ヤンキースは通算メジャー256勝のアンディ・ペティットを3Aでリハビリ登板させることを発表した。だがその日はレッドウィングスがフロンティア・フィールドでホームゲームをすでに予定していた。
ペティットは収容2600人のスタジアムで登板するはずだったが、同じニューヨーク州のスターが登板するという滅多にないチャンスに、レッドウィングスの試合は前日の土曜日に移されダブルヘッダーとなり、日曜日の5月6日にはスクラントン・ヤンキースのホームゲームを開催することが決断された。このとき以外にシーズン中、チームに帯同していて日曜日が休みだったのはオールスター休暇以外で記憶にない。
利益を生み出すため、そして地元のファンが求めていることを優先するためなら、数日前に公式戦をも動かしてしまうのだ。結果として、ペティットが登板した試合はレギュラーシーズンの試合としては、フロンティア・フィールド史上最多となる1万3584人が訪れた。