1年で悪役から主役へ A・ロッドが放つポジティブなオーラ
中南米系の選手からの信頼も厚いA・ロッド
それがわずか1年で信頼が回復した理由はチャンスに寛大なニューヨーカーの気質だけではない。昨シーズンの好成績も大きな要因となった。
打率2割5分、33本塁打、86打点と1年間のブランクを感じさせない好成績をマークし、通算3000安打にも到達するメモリアルなシーズンを送った右打者は「シンデレラ・ストーリーを体現したようなシーズンだった。自分でも信じられない」と実感を込める。
また、元々若手選手の面倒見が良いことでも知られ、中南米系の選手からの信頼も厚い。野球の知識も豊富で試合中に先発投手に声をかけることも多く、勝利を目指すひたむきな姿勢も共感を呼んだのだろう。
それでも、幸せな時間が長く続くかどうかは開幕直後にも明らかになるだろう。辛辣で知られるニューヨークのメディアは昨年8月以降に不振に陥った右打者の今季の活躍に対し、再び懐疑的な目を向けることをためらわない。