外国人選手の苦悩…日本人選手がMLBが経験するカルチャーショックとは?

メジャーの「カンガルー・コート」とは?

 クラブハウスの中では、「カンガルー・コート」というしきたりがある。これは、チームメートの行動や振る舞いを糾弾し、それを裁判に見立て、皆で有罪無罪を決めるというもの。長いシーズン中、選手同士が冗談を交えながら反省会をするのである。

 その「意見箱」はクラブハウスに設置されており、チームの若手にはそれをわざわざ各遠征地へ運ぶという役割がある。意外に米国の地でも後輩が荷物を運ぶといった上下関係があるのだなあ、と思う場面だった。

 この「カンガルー・コート」にも、選手間でのコミュニケーションを促す意図があるわけだが、いろいろなジョークが飛び交い、なかなか仲間に入るには困難な時間である。私の義父は、ニューヨーク・ヤンキースのファンタジーキャンプ(MLB球団主催で誰でもメジャーリーガーの気分を味わうことができる、大人のためのベースボールキャンプ)に参加したことがあるが、その時にもカンガルー・コートが開かれたという。ワケも分からぬまま皆の前に立たされ、罰金を払わされたというエピソードを聞いた。

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