「自分でポジションを奪え」 「捕手・森友哉」を育てる西武の方針とは?
「去年のように捕手として全く出ないことはなく、少しずつ使う」
野口氏自身も、そのプレーぶりについて、厳しく評価する。「やっぱりまだキャッチングや、連携プレーでの指示の出し方など、そういうものを含めてやらないといけないこと、覚えないといけないことはたくさんあります」。専門家の目から見て、課題は山積みだというのだ。
ただ、西武はあくまで「打てる捕手」を育てようとしている。今季も森を外野で起用することはあるが、コンバートという選択肢は、まだ出てきてないようだ。チームには、侍ジャパンにも選出されている絶対的なレギュラーがいる。炭谷銀仁朗は打撃に課題を残すものの、守備面でのハイレベルなプレーでチームを落ち着かせることの出来る存在だ。それだけに、今季も森の起用法は捕手としては限定的なものになる。
「田口さんは『常に正捕手ですよ、と言って出すことはないだろう』と。例えば点差が離れた後に、途中からキャッチャーとか。炭谷が疲れてきた時に、2週間に1回くらい先発で行ってみようかとか。『そういうことはあるかもしれないけど、まだまだやることはいっぱいある』ということでした。『そんなに甘くない』と。
ただ、去年のように捕手として全く出ないことはなく、少しずつ使うということです。慣らしていくということですね。なので、すぐに正捕手としてどうこう、というニュアンスではないと言ってました。打てるキャッチャーは貴重なので、先を見据えてそういう風にできるようにしていこう、というスタンスなのではないでしょうか」