“浮かれない”ロッテドラ1平沢大河 胸に刻む高校時代の教え

高校時代に言われ続けてきたこと

 平沢大河を語る上で、欠かせないのは高校3年間を過ごした仙台育英高校野球部だろう。「ウチは自主性に任せています」と佐々木順一朗監督は話すが、生徒たちが人間力育成に関して、しっかりと教育されてきたことが随所からよく分かる。

 2月28日に行われた仙台育英高校の卒業式。卒業証書を受け取り、教室から出てきた平沢は待ち構えていた大勢の報道陣に囲まれた。

「高校でやり残したことはありません。やり切りました。高校では人としてどうあるべきか、社会に出てのあり方を教えてもらったと思っています」

 はっきりとした口調でそう回答した。それは母校、そして恩師への感謝の想いに溢れた言葉だった。「感情が溢れることはなかったです」と卒業式について語った平沢だが、高校時代の想い出を振り返ると、少しだけ天井を見上げて、言葉に詰まった。

 高校で常日頃から口酸っぱく言われてきたことの一つが「謙虚」でいることだった。それは野球に限ったことではなく、人生を通して大切だと教え込まれた。だからこそ、プロ入り後のキャンプから大勢の報道陣に囲まれ、どんなに称賛を受けても、いつも冷静に立ち振舞うことが出来ている。そして自分を見失わずに練習に没頭をしている。

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