前田健太がMLBでも継続するマエケン体操 身体の専門家が分析する効果は?
独特の動きから見て取れる4つの効果
マエケン体操には手投げを防ぎ、胸鎖関節を軸に腕を自然と大きく動かす狙いが見て取れるという。また、一見ユニークな動きだが、肩甲骨の可動域を広げ、柔軟性を高める以外にも様々な作用を含んでいるようだ。
新盛院長はまず「捻る動き」の強化を挙げる。
「捻る動きがスムーズになります。肩や肘の捻れの動きは、人間が進化の中で身につけた能力です。例えば、鉄砲の弾丸は、捻る力が加わることで威力を増します。捻る動きをいかにうまくボールに使えるかで、球威も変わります。サッカーのキックもそうです。手首、肘、肩、実際には体幹や下半身も捻りの動きをうまく取り入れると、いいボールを蹴ることができるようになります」
次は「弓を引く動き」。「背筋や腕の裏の筋肉など、いわゆるピッチングでタメを作るための必要な動作がスムーズになります。弓はしっかりと引かないと遠くまで飛びません」。第三は肘を胴体の近くで動かすイメージ作りで、「肘が体に巻きつくような動作をすることで、肩、肘に負担を少ない投球に役立つ効果があります」と同院長は解説する。