智弁学園が劇的逆転サヨナラで初の決勝へ 龍谷大平安100勝目前で敗れる

両投手好投、1点を争う展開に

 第88回選抜高校野球は30日、準決勝を迎え、智弁学園(奈良)が前々回大会覇者の龍谷大平安(京都)を逆転で下して初の決勝進出を決めた。1点を追う9回に2点を奪い、2-1でサヨナラ勝ちした。

 息詰まる投手戦となった試合は劇的な幕切れが待っていた。

 両校の先発はここまで3試合連続完投、うち2度が完封ゲームの智弁学園のエース・村上頌樹と、準々決勝の明石商(兵庫)で延長12回175球を投げ、1失点完投した龍谷大平安の市岡奏馬。ともに3試合連続完投で準決勝を迎えた。

 0-0の3回に試合は動く。龍谷大平安は1アウトから2番の久保田悠がライト前ヒットで出塁。2アウト後、4番の橋本和樹が強烈な打球をレフトへ運んだ。打球を左翼手がファンブル。その間に一気に一塁走者が生還。1点を先制した。

 一方の智弁学園は7回、8回と得点圏に走者を進めたが、得点出来ず。村上を援護できなかった。

 しかし9回裏、1死後、7番・大橋駿平から3連打で満塁とすると打席には1番・納大地。ここまで力投を見せてきた市岡の2球目を捉え、センター前に弾き返した。これが逆転サヨナラを呼び込む2点適時打となった。

 智弁学園は春夏通じて初の決勝進出。一方、あと1勝で春夏通算100勝だった龍谷大平安は激闘の末、勝利目前で力尽きた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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