救援左腕ミラー骨折でヤンキース窮地に 指揮官「恐ろしい。心配だ」

打球受けたミラー、右手首骨折の診断

 ヤンキースのメジャー最強抑えトリオの一角、アンドリュー・ミラー投手が30日(日本時間31日)のオープン戦ブレーブス戦でピッチャー返しの打球を右手首に受け、精密検査の結果、細片骨折と診断された。MLB公式サイトが報じている。

 2-0で勝利したブレーブスとのオープン戦で暗雲が漂った。7回に代打ウィリアンス・アストディーリョに強烈なピッチャー返しを浴びたミラー。グラブをその場で外すと、打球の行方には目もくれず、苦悶の表情を浮かべながらマウンドを降りベンチへと向かい、帽子を投げつけた。

 MLB公式サイトによると、左腕の負傷は精密検査の結果、細片骨折と診断されたという。ヤンキースは今季レッズから最速170キロの剛腕クローザー、アロルディス・チャップマンを獲得したが、同投手はDV疑惑で開幕から30試合の出場停止処分を受けている。記事では、チャップマンの処分が明けるまでは昨季のクローザーで3勝2敗36セーブで防御率2・04の圧倒的な成績を残しているミラーが守護神として期待されていたと伝えている。

 チャップマンの出場停止に加え、ミラーの骨折で、ヤンキース自慢のメジャー最強ブルペンは生え抜きで2年連続のオールスター出場のデリン・ベタンセス投手を除き、序盤戦は崩壊状態に。記事によると、ジョー・ジラルディ監督は「恐ろしい。心配だ。彼がグローブを投げつけているのを見ただろう。ここまでスプリングトレーニングが進んでいたけれど、野球とは突如として思いもよらないことが起きるということを示した。あんなライナーが来てはね」と語ったという。

 メジャー屈指の抑え左腕の離脱は、首脳陣のみならず、田中将大投手ら先発陣にとっても大きな痛手となりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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