ヤクルト寺田が緊急先発へ 真中監督「1イニングでも長く投げて欲しい」
伊藤投手コーチ「フォークがいいし、縦に割れるカーブもある」
ヤクルトの寺田哲也投手が、マツダスタジアムで行われる6日の広島戦に緊急先発する。この日先発予定だった新外国人のデイビーズが背中の張りで抹消されたため、2年目の29歳の出番となった。
寺田の先発は昨年8月27日の巨人戦以来、2度目となる。今季は3月31日の阪神戦で延長戦に登板し、打者2人を相手にした1試合のみだ。
「緊急的なことだからね。1イニングでも長く投げて欲しい。今日はみんなでつないでいきたい」
試合前の真中監督は、静かな口調で話した。
大学卒業後、独立リーグ2チームを渡り歩き、28歳でプロ入りした寺田について、伊藤投手コーチは「球速はそれほどでもないが、真っ直ぐはスピンが効いている。フォークがいいし、縦に割れるカーブもある」と評価し、「先発でなく、リリーフのつもりでマウンドに上がって欲しい」と期待を込めた。
相手が昨季、防御率1位のジョンソンということで、真中監督は「いいピッチャーですよね。うちは谷間のピッチャーだから、どうしようもならないよ」と報道陣を笑わせた。それでも昨季は2勝3敗とほぼ互角の対戦成績に「そこまでやられている印象はない。手強い相手だけど、頑張らないとね」と、選手の奮起に期待していた。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo