川崎宗則、「想像超える挑戦」の裏側 恩師が語る素顔と生き様

今年は「グルテンフリー」も導入、向上心、好奇心、探求心に磨きがかかる川崎

 ムネがメジャーに昇格したのを知っても驚きはしなかった。むしろ、早々にそのチャンスは巡ってくると思っていた。彼が1999年にドラフト4位でダイエーに入団してからコーチと選手として多くの時間を過ごした。毎年シーズンが終わると必ず福岡で食事をする機会を設けてお互いを高め合っている。今年もキャンプに行く直前に馬原と3人で食事をした。彼らがホークスでプレーをした時は優勝を義務付けられた時だった。彼らは中心選手として、また野球人として見事にその役割を果たしてくれた。

 つたえ歩きから第一次反抗期、そして思春期、挫折を経て成人となった歩みを共有したからこそ感慨深くもあり、思い出話にも花が咲き、まさに我が子との時間である。

 今年はオリックスの改革に挑んだ私に質問が集中した。日々変化、日々成長と自己改革をいつも求めている彼には興味深かったのだろう。そして、昨年学んだこと、今年のビジョン、更には将来のビジョンまで語ってくれた数時間は瞬く間に過ぎた。「どんなことがあっても森脇さんは歩みを止めない。僕も負けずに歩み続けますよ」と彼の武器でもある強い向上心、好奇心、探求心には益々磨きがかかっていた。

 今年で35歳を迎える年齢で日本、アメリカでもキャリアを積んできた。それでもムネは変化、挑戦することを恐れない。今年はテニスのジョコビッチが小麦粉を含む食べ物を一切摂取しない「グルテンフリー」でコンディショ二ングが良くなり成績が向上したので早速取り入れているとのこと。得意げに話す屈託のない表情は昔のままだ。

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