楽天・釜田、完全復活に向けた第一歩 「満足することなく調整したい」

大谷との投げ合いで今季初勝利、「1点勝負になると思っていた」

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釜田佳直のこれまでの成績

 楽天の釜田佳直投手が10日、日本ハム戦に先発。7回を投げ、4安打無失点で大谷に投げ勝ち、今季初勝利を挙げた。

 勝利の瞬間、釜田の頬が緩んだ。今季3試合目の先発で初白星。3月27日のソフトバンク戦は8回を3安打無失点と好投しながらも味方の援護に恵まれず。今月3日の西武戦は2-3で敗れたが、同点でマウンドを降りたため、黒星もつかなかった。

 大谷との対戦だけに「1点勝負になると思っていた」というこの日は「ストライク先行で、ゴロアウトも多く、リズムを作っていけた」と丁寧な投球を披露。6回まで無四球で危なげなく投げた。

 ピンチは7回。日本ハム・田中にこの日、唯一の四球を与えた。サードの今江がすぐに駆け寄って声をかけたが、続く中田にレフト前ヒットを浴び、無死一、二塁。それでも、ここから踏ん張った。ストレートをコースに投げ分け、シュートで近藤から空振り三振。レアードにはカットボールを有効に使い、続けて空振り三振に仕留めた。最後は大嶋をセカンドゴロに打ち取ってゼロで切り抜け、「気持ちを前面に出して投げることができた」と安堵。同級生の茂木が4回に叩き出した1点を守り、梨田監督も「7回の頑張りが大きかった」と讃えた。

「まっすぐでファウルも取れていたし、逆球も多かったけど、その分、狙い球を絞らせないピッチングができたと思います。1つ勝つと気分もいい。次のピッチングに向けて、満足することなく調整していきたい」

 ルーキーイヤーの12年に7勝を挙げるも、2年目に右肘を骨折。3年目には右肘靭帯再建手術を受けた。昨年8月29日にマウンドに帰ってきた釜田。完全復活に向け、スタートラインに立った。

【了】

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

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