西武ドラ1多和田、いよいよ踏み出した第一歩 1年ぶり実戦は「楽しかった」
富士大で右肩を痛めて以来の実戦で全球種披露、3回2安打3奪三振2四球無失点の好投
西武のドラフト1位・多和田真三郎投手が、いよいよ第一歩を踏み出した。9日のイースタン・リーグ西武-ヤクルト3回戦(西武第二)でプロ入り後初登板。富士大時代の昨年5月に右肩を痛めて以来の実戦に「少しだけ緊張します。ストライク、入るかな?」と、ぎこちない笑顔を見せていたが、予定していた50球を若干上回る57球、3回2安打3奪三振2四球の無失点に抑えると、「納得いく球は行っていませんでしたが、約1年ぶりに投げられて楽しかった」と安堵した。
横田久則2軍監督は「プロで初めて、しかもケガ明けの投手に対してまず見たいのは、投げ終わってからの肩の回復具合と、打者の反応だけ。今日に限っては、40~50球をストレートのみでいくのか、全球種を隠さず投げるのか。何を投げるかは、まったく本人の自由」と語っていた。
その中で、ルーキー右腕は自慢の直球はもちろん、カーブ、スライダー、フォークと持ち球すべてを隠すことなく披露した。リードした捕手・星孝典は、その意図について、「実戦から遠ざかっていただけに、ブルペンと試合との差を実感してほしかった。1つ1つの球種に対して、打者がいる時にどこに決まるのか。打者がどんな反応を見せるのか。それを見て、感じて、またこれから考えて練習していくのが一番いいと思ったので」と説明。多和田本人も「星さんが、全部の球種を使ってくれたので良かった」と、持ち球全てに対して収穫と課題が得られたことに感謝した。