田中将大、包囲網かいくぐれるか ライバル球団の研究進む
ブルージェイズ打線に際どいボールを見極められた田中
ヤンキースの田中将大投手は12日(日本時間13日)、敵地トロントでのブルージェイズ戦に先発登板し、5回3安打2失点で勝敗は付かなかった。先発2試合目での今季初勝利はお預けとなった。
ブルージェイズとはこの試合前まで7度対戦し、5勝2敗、防御率2.23。敵地では2勝0敗、防御率1.69と相性が良かった。今回の対戦では相手が絞り球を徹底して臨んできたようで追い込んでから際どい球をことごとく見極められ、深いカウントまで粘られた。それが2回までに54球を要する苦しい投球につながった。
それでも、3回に死球と長短打で2点を失った後、4、5回はスプリットをうまく使いながらタイミングを外し、追加点を許さなかった。メジャー自己最多タイの4四球と荒れたように見えた登板だったが、制球難という言葉では片付けられない田中とブルージェイズ打線とのしのぎ合いが垣間見えた。
試合後、ジラルディ監督は「スプリットがこの日の投球を助けた」と分析していたように、伝家の宝刀の精度は良さそうだ。6三振の多くがスプリットで奪ったものであり、3回に2点を失った直後のピンチでもスプリットで併殺を取って切り抜けた。