ホークス5連勝で貯金2 工藤監督「リリーフ陣がよく投げた」
打のヒーロー内川、涙で熊本震災を語る
4回に貴重な一発を放った内川は、お立ち台で「練習でもあそこまで飛ばないので、打った瞬間『ウソやろ』と思いました」と自らの打撃を振り返った。
最後は14日に起きた熊本の震災について、あふれる涙を拭いながらこう語った。
「ボクも子どもをもつ父親として、子どもを抱えながら避難されているみなさんや一生懸命生きようとされているみなさんの姿を見ていると、こういうことって本当にあってほしくないと思います。ボクらは野球選手ですから野球でみなさんに元気を与えることしかできませんが、野球を見ていただいている間は笑顔になってもらえるように全力でプレーしたいなと思います」
被災の悲惨さを知るイーグルスとともに、全選手が腕に喪章をつけて精一杯戦った試合。試合のヒーローとしてではなく、すべての選手の代表として内川は語ったのだろう。そんな内川の思いが、被災地のプロ野球ファンの胸に届いたことを信じたい。
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藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura