「イチロー・コール」に応える同点打 米解説者も称賛「美しいスイング」

同僚も「最高のリスペクト」

 リアルミュートも絶妙なスタートで生還。一時は0-5とリードを許したマーリンズだが、6回に3点を返すと、7回に1点、9回にさらに1点を加えて同点に。6回から途中出場したイチローはいずれの場面でもチャンスに絡んでおり、存在感を放った。

 この日解説を務めたのは、現役時代に阪神でもプレーした経験があるエドゥアルド・ペレス元内野手。同氏はイチローが同点打を放った直後、「なんてことでしょう。外角高めの速球です。イチローはレフトに打球を運びました。リアルミュートは素晴らしいスタートを切りました」と感嘆の声を漏らした。実況も「42歳のイチロー、未来の殿堂入り選手が試合を同点にしました」と続けた。

 その後も実況は興奮冷めやらぬ様子で「なんて1日でしょう。先発ではありません。途中出場で2安打。2アウト2ストライクから同点に追いついたのです」とレポート。ペレス氏も「美しい水平なスイングです。ストライクゾーンを振り抜きました。(三塁手の)カストロは(打球に飛びつくも取れず)ノーチャンスでした。見てください、ベンチを! あの男に対する最高のリスペクトです。それがイチロー・スズーキ」と解説した。

 その言葉通り、同点の場面ではマーリンズベンチも全員が身を乗り出し、腕を振り上げながらイチローへの喝采を惜しまなかった。その奮闘は勝利には結びつかなかったが、42歳の安打製造機は今季初のマルチ安打に加えて、メジャー499盗塁目もマークし、健在ぶりを大いにアピールした。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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