譲り合ったウイニングボール ハム栗山監督が見せた気遣いと300勝への思い
就任5年目で節目の1勝も「オレのことはどうでもいいんだよ」
日本ハムの栗山英樹監督が21日、監督就任5年目で通算300勝を達成した。
同点の6回1死一塁で陽岱鋼が決勝1号ソロ。投げてはバースが7回途中を3失点で来日初勝利を挙げ、チームは今季初めて2カード連続で勝ち越した。試合後は栗山監督らしく選手への感謝の言葉を並べた。
「オレのことはどうでもいいんだよ。それよりもバースが勝ったし、岱鋼が打ったのもジーンときた。ファンの皆さんが喜んでくれれば、うれしいですけど、僕は何もしていないから。1勝目も今日も、1つ勝つのに必死になっているだけなので。選手に感謝しています」
試合を決めたのは中田翔と共に「主役」と期待する陽岱鋼だっ た。9日の楽天戦(コボスタ宮城)で左足首を負傷。この日は「6番・DH」で10試合ぶりのスタメン出場で、決勝2ランを放った。
「万全ではないけど、打線の中で(中田)翔と(陽)岱鋼の名前はどうしても必要。結果が出なくても、ラインアップにいる意味はあると思っている。素晴らしかったですね」
再発の不安がよぎる中での強行出場となったが、栗山監督らしい、選手思いの手順を踏んだ。1日前の20日の試合前に陽岱鋼にこの日のスタメン起用を伝えていたという。