「開幕」から約1か月 ファームで奮闘するパ・リーグ若手選手の現在は?
楽天が独走中のイースタン、「補殺王」はもう確定!?
21日現在、イースタン・リーグの首位をひた走るのが、16勝5敗2分の楽天。チームの中で光っていたのが、一時打率4割超と絶好調だった中川大志選手だ。故障者の続発に伴い4月14日に一軍へ昇格したが、開幕約1か月でのファーム打率.377、出塁率.479はいずれもリーグトップを保っている。
中川選手は一軍昇格した14日のうちにタイムリーを放つ勢いを見せたが、以降の試合ではあまり出番に恵まれていない。昨年も2軍54試合で打率.324、4本塁打、31打点、出塁率.416と好成績で、もはや「2軍でやることはない」状態に近いだけに、舞い戻ることなく、1軍に踏みとどまって機会を待ちたいところだ。
投手では2年目を迎えた安楽智大投手が、21日現在で4試合22回を投げて21奪三振、防御率2.45。1軍の先発ローテーション投手が結果を残しているため、今季の1軍メンバー入りはまだないが、アピールを続けてチャンスを待つ。
育成力に定評のある北海道日本ハムでは、宇佐美塁大選手が21日現在でリーグトップの5本塁打。すでに一昨年、昨年マークした自己最多本塁打数に並んだ。打率は23試合で.211と打撃の精度には課題はあるが、長打力には磨きがかかっているようだ。
また高卒ルーキー・平沼翔太選手も、打率は.253ながら出塁率がチームトップの.349。選球眼の良さを見せている。場数を踏んで、鎌ヶ谷から巣立っていった選手たちのあとに続けるか。
キャンプ前から注目を集めていた千葉ロッテの高卒ルーキー・平沢大河選手は、高卒1年目ながら打率3割を超える順調なスタートを切った。もともと打撃には定評があっただけに、守備の向上を含めてこのままアピールを続けて「その時」を待ちたい。また同じ千葉ロッテでは、育成選手の柿沼友哉選手が規定打席未達ながら13試合で打率.382をマークして「平沢超え」中。「打てる捕手」として存在感を示し、支配下契約を勝ち取れるか注目だ。
埼玉西武では9日、ドラフト1位ルーキーの多和田真三郎投手が東京ヤクルト戦にプロ「初登板初先発」。独特のストライドの長い投球フォーム、切れのあるスライダーなどを武器に、3回を投げて無失点に抑えるまずまずのスタートとなった。19日の試合では4回3失点という結果だったが、ケガからの復帰途中でもあるだけに、チームとしても焦らず徐々に調子を上げていってほしいところだろう。
なお埼玉西武では高卒プロ5年目・駒月仁人選手が開幕から1か月ながら、すでに外野で補殺を7つ記録している。低弾道・ノーバウンドの返球、いわゆる「レーザービーム」もたびたび披露しており、その強肩ぶりが顕著だ。今後、相手の警戒が強まることも予想されるが、もはや「補殺王」は確定的か。昨年2軍で11本塁打を記録したパワーを持ちあわせており、打撃の精度も上げて一軍の舞台でも強肩でスタンドのファンをうならせたいところだ。
THIS IS 「レーザービーム」!! ライオンズ・駒月今日2つ目の補殺!!【動画:パ・リーグTV】
初登板のライオンズ・多和田 注目の「第1球目」はアウトローに決まるストレート!! 【動画:パ・リーグTV】