広島黒田、日米通算196勝に「『勝つ投球』できた」 好守の新井にも感謝
7回無失点も「凌いで、凌いで」、新井の好守は「勝敗分けた大きなプレー」
23日の阪神戦(マツダスタジアム)で、広島の黒田博樹が7回無失点の好投で3勝目を挙げた。自ら「調子は良くなかった」という状態だったが、前日19安打の阪神打線を7回まで4安打無失点に抑え、4月2日以来の勝利で日米通算196勝とした。
前回登板では、巨人相手に5回6失点と今季ワーストの投球だったが、見事に修正してみせた。黒田は「調子は良くなかったが、いい時を追いかけても仕方がない。今持っているボールを使って抑えていくしかない」と好投を振り返った。「凌いで、凌いで、という感じでした」と本人は話したが、走者を三塁まで進めたのは3回の一度のみで、ほぼ危なげのない内容だった。
「石原がうまくバッターを見ながらリードしてくれた」という女房役とは、前回の対戦で本塁打を打たれた江越に対しても「試合前に話して配球を決めた」と、対策済みだったことも明かした。
7回には、先頭打者のゴメスの一塁線への当たりを、新井がダイビングキャッチで好捕。「あれは今日の勝敗を分けた大きなプレーでした」と、2000本安打目前の盟友に感謝した。
「慎重さを持ちつつ、インサイドのボールを見せながら、という『勝つ投球』ができた」というレジェンドは、自らの日米通算200勝にもあと4勝とした。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo