王者ホークス支える勝負強い打撃 「4番・内川」はいかにして復調したのか
今年の「4番・内川」は何がスゴイ?
鷹の4番が頼もしい。4月24日、ヤフオクドームで行われた日本ハム戦。ソフトバンクの内川聖一がサヨナラを決めるアーチをかけた。一時は4点を追いかける展開だったが、日本ハムの大谷翔平が右手の指に出来たマメの影響で降板すると、ソフトバンクが猛攻を仕掛けた。
7回2死満塁から内川が押し出し四球を選び、続く松田宣浩が左前に2点適時打を1点差。8回には先頭の長谷川勇也が、マーティンから左翼席へ今季1号を放って、これで同点。そして9回の4番の一発である。
日本ハムの守護神・増井浩俊から左翼ポール際へ。打った瞬間はファールへと切れていくかと思われた打球だが、ゴルフで言うスライス気味に打球はフェアゾーンへと戻り、左翼席へと飛び込んでいった。「いい打ち方をしないと、あそこが返ってくることはないので良かった」。背番号1も自賛する本塁打だった。
初めて4番に据えられて臨んだ昨季は苦しみ続けてきた。「4番」ということで長打を欲し、自らの打撃スタイルを崩した。14年シーズンはわずか5個だった併殺打が、いきなり開幕戦で2つ。わずか6試合で前年度の併殺数に並ぶほど。終わってみれば、打率2割8分4厘。リーグワーストの24併殺を記録してしまった。続いていた連続3割は7年で途絶え、求めたはずの本塁打は11本止まりだった。