2軍戦で苦悩する姿 松坂大輔は復活できるのか

求められるのは狂った投球フォームの修正

 4月14日の同リーグ・阪神戦(鳴尾浜)で実戦に戻り、7回の1イニングを投げて1安打無失点。最速は143キロ。同20日の中日戦(タマスタ筑後)で先発したが、2回に下位打線に4連打を浴びるなど、2回4安打3四球で2点を失い、最速は144キロだった。

 復帰後から投げた3試合を見る限りでは、現状は厳しいと言わざるを得ない。上半身だけで投げているようなフォームになり、下半身が使えていない印象を受けた。制球は安定せず、すっぽ抜けや、引っかけてワンバウンドになるようなボールも見受けられる。思うような投球が出来ていないことは、松坂自身の「球に関しては、あまり進展がない」というコメントからも見て取れる。

 今後も、中6日のペースでマウンドに立ち、ブルペンでの投球練習と並行して、実戦と修正を繰り返していく方向だという。まず求められるのは、狂った投球フォームの修正。下半身主導のフォームに作り直し、ボールの強さ、制球の安定を取り戻すことだろう。

 ただ、手術を受けたのは、昨年8月のこと。まだ、術後8か月ほどしか経っていない。投手の生命線である肩にメスをいれたのだから、復調までにはそれなりの時間が必要になるのは当然だろう。1軍のマウンドで再び背番号18が輝く日を待っているファンは多くいるはずだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

CATEGORY