ホークス、リード守れぬドロー劇に工藤監督「配球、リードが大事」

高谷のリードに苦言、2被弾の先発・千賀には「低めの意識をつけないと」

 30日のソフトバンク-西武は、延長12回、4-4で引き分けた。4-2で迎えた7回に、先発・千賀滉大に代わって登板した寺原隼人が1死後に3連打を浴びて2失点。この場面を振り返り、工藤公康監督は捕手・高谷裕亮のリードに苦言を呈した。

「千賀くんは球が浮きだしていたし、イニングの途中で代えるよりはと思って(寺原に)代えたけど、うまくいかないものだね。寺原くんの調子うんぬんではなく、3球で(実際には4球)1点取られるのは、それ以外にも問題がある。打たれているのも全部まっすぐだしね。(そのイニングのピンチを抑えた)スアレスに代えてからは、鶴岡くんが変化球を交えてリードしてくれたので、それだけ配球・リードが大事だということ」

 また、初回に1点をもらいながらも直後の2回に連続被弾した千賀については「精度、コントロールの問題」と注文をつけた。

「低めに意識をよりつけていかないと、こういうことになってしまう。(先発として)6回2失点は別にダメではないが、考えてほしいのは1点を取った後すぐということ。そういう時の先頭打者の出塁や一発をどう食い止めていくのか、また1つ課題ができたということ」

 打線では、この試合から長谷川勇也を5番に抜擢。初回にはその長谷川が「スライダーをしっかり打つことができた」と、鮮やかな先制打を放った。打順の変更について「松田くんと中村くんが少し(調子が)落ちているからね」と工藤監督。

 長谷川を5番に置くことで、3番の柳田悠岐から7番・中村晃まで左右ジグザグの打線となるメリットはあるが、6番を打つ松田宣浩は3試合ノーヒットとバットが湿りがち。チーム一の“熱男”が調子を取り戻すことで、5番打者・長谷川の存在はより輝くことになるはずだ。

【了】

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura

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