広島首位浮上に貢献する好救援 ヘーゲンズ、本拠地の大観衆に「経験ない」
ルナ負傷で巡ってきたチャンス、「ベストを尽くすだけ」
交代した直後のイニングは、クリーンアップの打順だったが、好調のビシエドらを持ち球のシンカーなどを駆使して打ち取った。「ストライクゾーンの中で球を動かして、打たせて取るのが自分の身上で、常に野手のテンポを良くすることを心がけている。今日は流れを持ってくる投球ができたと思う」と、会心の投球を振り返った。
ルナの故障離脱で外国人枠が空き、一軍昇格のチャンスをつかんだ。ルナが復帰後のポジションは保証されていないが、「その点については、自分ではどうすることもできない。自分は投手としてやれることにベストを尽くすだけ。あとはチームの判断だよ」と気にする様子はない。
広島はこれで首位に浮上。GW3連戦で、3試合連続で3万人を超えた観衆の中での好投に「母国ではこれだけ多くの観客の中で投げた経験はない。日本のビューティフルなお客さんの前で、これからもいい投球をしたいね」と、最後まで端正な顔立ちに笑顔が消えることはなかった。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo