鉄人イチローに隠れた“偉業” 走塁技術にも称賛の声「偉大なハッスル」
好走塁で二塁打、「偉大なハッスルプレー」
2点を追う3回、先頭で打席に立つと、相手先発ペラルタの2球目のツーシームをレフトへ。左翼手のブラウンが打球を弾いたのを見ると、迷わず一塁を蹴り、二塁へと向かった。ブラウンが慌ててボールを拾い、二塁に送球したが、イチローは間一髪でセーフ。これでメジャー通算2946安打とし、3000安打へ「54」とした。
このプレーは試合を中継した地元テレビ局「フォックススポーツ・フロリダ」でも、驚嘆の声を誘った。
解説者のエドゥワルド・ペレス氏が「偉大なハッスルプレーです。これは二塁打と記録されるべきですね。打球がブラウンの膝に当たりました。そして、彼の右に跳ね返りました。すぐに送球しましたが、イチローは猛ダッシュしていました。スライディングも完璧でした。打球の跳ね返りを見るや否や、一塁上を蹴って加速します」と称賛。さらに直後、プラドの中前打で生還した走塁について「レニー・ハリス(三塁コーチ)はイチローを(本塁へ)送り出しました。理由は彼の(投手の投球直後の)第2リードが素晴らしかったからです」と解説し、相手のスキを見逃さない好プレーを高く評価した。
この日の好守も「怪物的なプレー」と評されていたイチロー。控えという調整が難しい立場ながらきっちりと本番に対応し、42歳にしてなお強烈な輝きを放ち続けている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count