広島打線の勢い衰えず 7人がマルチ、4安打のエルド「2、3点なら追いつける」
逆転勝ちで首位浮上、エルドレッドは負傷抱えるも「出ている以上、ベスト尽くす」
広島は7日、マツダスタジアムで行われたDeNA戦に10-4で勝利し、首位に浮上した。先発の黒田が4回3失点で降板する苦しい展開となったが、打線が先発野手全員安打の17安打10得点と爆発しての逆転勝ちとなった。
7人がマルチ安打を記録した試合で、お立ち台に上がったのはエルドレッドだった。3回にリーグトップとなる12号同点2ランを放つなど、5打席全てに出塁し、4安打3打点と活躍した。
エルドレッドは「今日は1打席目から井納の球がよく見えていた。我慢強く構えていれば、絶対に打てるという気持ちだった」と、満足そうに話した。
「欲しいところで、一番欲しい結果が出た」という第2打席の同点弾は外角低めの変化球をとらえたものだった。「1打席目の結果(中前打)が2打席目につながったと思う。少しでも引っ張ろうという意識があったら、ファールになっていた球だった。しっかりと手が伸びたところでうまく打てたので、打球に角度もついたね」と、自ら殊勲打を解説した。
今季はキャンプ時から両足裏を痛め、現在も走塁時には全力疾走できない場面も見られる。それでも「ここ2、3日は痛みがひどいが、そんなことは言っていられない。ゲームに出ている以上、ベストを尽くすよ」と頼もしい。
「今の攻撃陣には、どんな状況になっても2、3点なら追いつけるという雰囲気がある。みんな、ここぞという時に集中力を発揮できている」という打線は、まだまだ勢いが衰えていないようだ。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo