大谷翔平、援護にも恵まれず7戦1勝3敗 「勝てない要因は大谷にもある」!?
「勝つ投球」が求められる大谷、「日本ハムはかなり高い確率で勝ちを計算しているはず」
「もちろん、161キロや162キロ、それこそ日本最速記録の163キロを出してもいいですけど、大谷は少し抜いても155キロくらい出せます。155キロのアウトローの真っ直ぐを打つ選手って、果たして何人いるのかなと。勝つために手っ取り早い方法はそこじゃないかなと。
そのくらいの脱力感があって、腕を振れた方が、キレは生まれるし、コントロールもつくだろうし、変化球も鋭くなるだろうと。今の大谷にとっては、いいことづくめの気がするんです。それで波に乗ってきたら、思い切り投げていけばいいのではないかなと思います。あとは本人がどう感じているのか。
さらに言えば、四球がゼロになったとしても、160キロで真ん中に投げればいい、という話でもありません。それでは、見ている方は気が気じゃない。これだけ大谷が160キロを出している中で、それを体感してる相手ばかりになっている。『このくらいが160キロ』と分かっている対戦相手ばかりなわけです。それならば、『今日はそんなに速くないな。でも、コーナーにビシビシ来ているんだよね』というほうが打ちにくいと思うんです」
速いボールでも、コースが甘くなれば痛打される。今季は、まさにそんな場面が目立つ。打線の援護に恵まれない中、1勝しか出来ていないのは当然、不運ではあるものの、絶対的エースで勝てなければ、日本ハムとしては痛い。160キロを超える豪速球、相手をねじ伏せる圧倒的な投球を見たいという声も多いかもしれないが、大谷には「勝つ投球」も求められている。
野口氏は「大谷もいいピッチングをしたけど、相手が上回ってしまったというのなら、まだしょうがない。ただ、日本ハムは、大谷の時はかなり高い確率で勝ちを計算しているはずです。巡り合わせといえばそこまでですけど、そういう巡り合わせにしたのは、何か原因があるんじゃないかと。今回は『そういうタイミングだからしょうがないよ』で済ませる問題じゃない気がするんです」と言う。二刀流右腕は、きっかけを掴むために手を打たなければいけない段階に来ているのかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count