イチロー限られた出番でも3000本射程 中前打に「クール」の声
衰えない打撃技術、出番少ない中でも70安打ペースで今季中の3000安打射程
マーリンズのイチロー外野手は8日(日本時間9日)、本拠地でのフィリーズ戦で6試合ぶりにスタメン出場し、4打数1安打1得点だった。チームは5-6で競り負けた。前日まで5試合で3打席のみだった42歳は今月3日以来のヒットとなり、打率.317。これでメジャー通算2948安打とし、3000安打まで「52」となった。また、日米通算4226安打で、ピート・ローズのメジャー歴代最多記録4256安打には残り「30」。この日の4打席目で低めに落ちる変化球を華麗にセンター前に弾き返した打撃について地元メディアは「クール」な打撃と称賛している。
この日、「1番・ライト」で先発出場し、3打席連続で内野ゴロに倒れたが、第4打席で快音を残した。同点に追いついた直後の7回1死走者なしの場面。2番手右腕ベイリーの5球目の真ん中低めに落ちる77マイル(約124キロ)のカーブを鮮やかにセンター前に弾き返した。
この日、試合を中継した地元テレビ局「フォックス・フロリダ」では何度もリプレー映像で振り返りながら、解説者を務めた元阪神のエドゥアルド・ペレス元内野手氏が「見てください。この体の回転を。なんてクールなんだ。変化球に対応するために、コンタクトの瞬間に体の回転を変化させてますね。これはクールだ」と感嘆の声を漏らした。
9回は代打を送られて打席に立つことはなかったが、ここまで限られた出番の中でコンスタントにヒットを積み重ねているイチロー。安打を放つたびにそのバッティングは現地でも称賛されている。開幕1か月を経過した今季は現時点で70安打ペース。今季中の3000安打到達を射程に捉える42歳はその打撃技術で周囲を魅了している。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count