楽天今江、史上65人目の300二塁打達成 「泥臭くヒットを積み重ねてきた」

節目の一打は“きれい”な二塁打ではなかったが…「あの二塁打も僕らしい」

 楽天の今江敏晃内野手が11日、プロ野球史上65人目となるプロ通算300二塁打を達成した。

 5回の1死一、二塁。引っ張った打球はサードの頭をフッと超えてフェアゾーンに落ちた。打球はそのまま左翼線を超えてフェンス際を転々。左中間や右中間を割る“きれい”な二塁打ではなかったが、二塁ベース上で今江の笑顔が弾けた。

「感触? 感触は最高でした。なかなかあんな感じで打てない。逆にいい形で打っているからこそ、切れずにあそこまで運べたと思っている。僕はきれいな放物線を描く打球ではなく、どちらかというと、グチャグチャっと泥臭くヒットを積み重ねてきたので、あの二塁打も僕らしいなと思いました」

 3回の第2打席で右中間を割りそうな打球で二塁へ向かったが、タッチアウト。この時、記録は達成されなかったが、「僕らしい」と胸を張る打球で節目を刻んだ。

 楽天に移籍後、初めて3番に座った。「フレッシュな気持ちで打席に立てた」と今江。チームは連敗中な上、今江自身、打点を挙げられていなかったことに悩んでいた。打順が組み替えられ、気持ちを新たに挑んだ試合で放った300二塁打は西武を突き放すタイムリーになった。

「チャンスで打つことを求めて楽天イーグルスに来たと思っているので、勝負どころで打つのが一番。ホームランは多くないので、勝負どころで打つことが仕事。最近、ランナーがいるところで打てていなかったので、今日を機に勝負どころでもっともっと打てるように頑張ります」

【了】

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY