復調の気配 阪神鳥谷、23打席ぶり安打の翌日に2号2ラン含む2安打3打点
試合は追いつかれ引き分けも…主将が躍動「いい一本が打てた」
主将が復調の気配を見せてきた。阪神・鳥谷敬が15日のDeNA戦(横浜)で2号2ラン放つなど2安打3打点をマーク。試合は9回に守護神マテオが2点リードを守れず5-5の引き分けに終わった。ヒーローになり損ねた鳥谷は「良いと言える状態ではないので次の試合からも頑張ります」とコメントした。
今回の3連戦では打順が7番に降格し、打率2割台、守備でも精彩を欠くなど本来の姿とはほど遠い内容だった。それでも一試合、一振りで球場の雰囲気を変えるのがこの男だ。
4回。併殺崩れで1点を先制し、なおも2死三塁。外角の直球を捉えると打球は一直線で左翼席へ。貴重な追加点となる2号2ランに「あのイニングを1点だけで終わるのと点が入るのとではゲームの流れが違ってきますし、いい一本が打てたと思います」と胸を張った。
この試合まで打率2割3分7厘、1本塁打。前日(14日)の試合では9回2死走者なしから右翼線へ23打席ぶりの安打となる二塁打を放った。試合前には室内練習場に向かい、異例ともいえる特打で不振脱出の糸口を探していた。史上66人目の通算300二塁打を達成しても安堵の表情はなかった。
目を覚ました天才は一発だけで終わらない。6回2死二塁で迎えた第3打席では3打点目となる右前タイムリー。直後には二盗を決めるなど、走攻守で輝きを取り戻しつつある。チームは勝率5割をキープしたまま17日から本拠地・甲子園で6連戦を迎える。主将の完全復活が勝利のカギになりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count