サイ・ヤング賞右腕リンスカム、“お披露目会”経てエンゼルスと基本合意
出来高込みで4億超え、古巣指揮官も「チームは全員彼のことを応援している」
2度のサイ・ヤング賞に輝いた右腕ティム・リンスカム(前ジャイアンツ)がフィジカル検査を終え、エンゼルスと1年契約で基本合意に達したと、複数の米メディアが伝えている。年俸は250万ドル(約2億7500万円)だが、出来高条件がすべてクリアされれば最大420万ドル(約4億6200万円)になるという。近々正式発表される見込みだ。
リンスカムは、昨年9月に左臀部を手術。オフにフリーエージェントとなったが、契約は結ばずにリハビリに専念していた。5月6日に行われた“お披露目会”にはメジャー球団の首脳陣やスカウトらが多数終結。どのチームと契約を結ぶのか注目されていたが、現在ア・リーグ西地区4位と低調なエンゼルスの一員となるようだ。
今季のエンゼルスは、エースのリチャーズが右ひじ靱帯を損傷して長期離脱、左腕ヒーニーも左ひじ靱帯を損傷して復帰のめどが立たず、同じく左腕ウィルソンも出遅れて今季はまだメジャー登板していない。さらに、ベテラン右腕ウィーバーは今季8試合に先発して3勝3敗、防御率5.76と好調とは言えない。先発ローテの強化が急務とされていただけに、リンスカムの加入は大きな助けとなる。
「サンノゼ・マーキュリー・ニュース」電子版によると、リンスカムの恩師でもあるジャイアンツのボウチー監督や元チームメイトらもエンゼルス入りを祝福しているという。ボウチー監督は「このチームは全員彼のことを応援している。彼がジャイアンツで築いた功績には感謝してもしきれないくらいだ」と話す一方で、長年バッテリーを組んだ捕手ポージーは「2度と彼のようなピッチャーと出会うことはないと思う」と話したという。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count