イチローのメジャーキャリアは「伝説的」 米メディアが挙げる8大ニュースは
10年連続200安打の偉業、「技術を要する内野安打にはセクシーさがある」
「2」も偉大な記録だ。9年連続200安打を達成した前年に、ウィリー・キーラー(1894~1901年)の8年連続というメジャー記録を塗り替えた。そして、2010年、10年連続200安打をを達成し、自らの記録を更新したわけだ。
記事では、米データ会社の「STATS LLC」のデータとして、イチローがメジャー16年のキャリアで合計670本の内野安打を記録していることを紹介。ただ、前述のロング氏は「あの体には大きなパワーが詰まっている。打撃練習では柵越えを量産しているんだ」と証言している。滅多に見せないパワーについて、2009年に「ニューヨーク・タイムズ」紙上で、本人はこんな見解を示していたという。
「ホームラン好きな女性に、僕は魅力を感じませんね。技術を要する内野安打にはセクシーさがある。僕は怪力よりも技術で女性を驚かせたい。それで、たまには大きいのも打てるって姿を見せておけば、ちょっとしたアピールもできるかもしれないし」
「3」の「先頭打者本塁打」も偉大な記録の1つだ。記事によると、メジャー記録はリッキー・ヘンダーソンの通算81本塁打で、イチローの37本は歴代7位にランクインしている。2010年のブルージェイズ戦でバティスタがシーズン50本塁打を打ったことを受け、試合後に「50本塁打を打つことはできるか?」と聞かれたイチローは「50本塁打は分からないけど、50セーブならできるかも」とジョークを飛ばしたそうだ。
「4」は記憶に新しい。イチローは昨季最終戦フィリーズ戦で念願の投手デビューを果たした。オリックス時代の1996年、オールスター戦で投手デビューしているが、メジャーでは初マウンド。記事によると、2001年の渡米以来、長らくチャンスをうかがっていた様子を、マリナーズでチームメイトだった投手ライアン・ローワンド=スミスがこう明かしたという。
「延長戦でブルペンが手薄になると、通訳を連れたイチローが、1イニング投げさせてほしいって監督に頼みに行っていたよ。スーパーのレジに並びながら、おもちゃを買ってほしいってお願いする子供みたいなんだ。いつもスタイルを崩さないイチローのあんな姿を見るのは本当に珍しいことだった」
フィリーズ戦では1回を1失点としたイチローが、試合後に「2度と投手の悪口は言わないって誓いました」と謙虚にコメントしたことも寸評では記している。