ダル、復帰戦で670日ぶり勝利 5回1失点158キロ、指揮官「素晴らしい投球」

658日ぶり復帰戦は3安打7Kの快投、監督絶賛「速球にキレがあるし、変化球も効果的」

 昨年右ひじ靱帯再建手術を受け、2014年8月9日以来となるメジャー復帰を果たしたレンジャーズのダルビッシュ有投手が、670日ぶりの勝利を飾った。28日(日本時間29日)に本拠地で行われた交流戦のパイレーツ戦に先発し、5回を投げて3安打7奪三振1四球1失点(自責1)の好投を披露。打線の援護にも恵まれながら、復帰初戦で初白星を飾った。レンジャーズは5-2で勝利した。

 本拠地グローブライフパークを埋め尽くした満員のファンに大きな拍手で出迎えられたダルビッシュは、初回から飛ばした。先頭ジェイソにセンター前ヒットを許すが、後続3人をピシャリ。この回、フォーシームは何度も時速96マイル(約154キロ)を計時。3番ポランコの打席では1ボール2ストライクからの4球目で、この日最速となる98マイル(約158キロ)をマークした。

 味方打線もダルビッシュの復活を後押しした。1回裏にベルトレの2ランなどで3点を先制。2回のマウンドに戻ったダルビッシュは初回に比べてリラックスした様子。フォーシームで積極的にストライクゾーンを攻め、わずか7球で3者凡退とした。

 3回は1死から9番フィゲロアにストレートの四球を与えるが無失点。力強いフォーシームを軸にキレのあるスライダーを振らせて、4回もこの日2度目の3者凡退とした。

 唯一の失点は5回だった。先頭セルベリに、初回先頭ジェイソ以来となる2本目のヒットをライト前に運ばれた。2死二塁の場面では、9番フィゲロアにフルカウントからの6球目スライダーをライト前適時打とされて1失点。次打者ジェイソから、この日7個目の三振を奪って回を締めくくった。

 試合前、レンジャーズのブロケイル投手コーチは球数の目安を85~90球と話していたが、5回を投げ終えて81球51ストライク。失点などストレスが掛かるイニングだったこともあってか、待望のメジャー復帰戦はこの回で降板となった。

 6回からは、元ヤクルト守護神のバーネットが2番手として登板。三塁まで走者を進めたが無失点で抑え、勝利のリレーをつないだ。

 この日の試合はFOXで全米中継された。試合中にダルビッシュの感想を聞かれたレンジャーズのバニスター監督は「非常に素晴らしい投球。速球にキレがあるし、変化球も効果的に使えている」と、右腕の復活を喜んだ。

 次回はスケジュール通りなら、6月3日(日本時間4日)に本拠地でのマリナーズ戦で先発予定だ。
 
【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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