最年少で200犠打達成のホークス今宮 運命変えた「62」の数字
テニス打法で覚醒中、いつかは「バントのサインが出ないバッター」に
ここ数試合、今宮は打撃面で大きな成長を見せている。
5月26日のオリックス戦で、3打数3安打2打点の活躍を見せたのを皮切りに、そこから6月2日までの7試合で24打数12安打、打率.500、3本塁打、10打点と、まさに驚異的な数字だ。
きっかけになったのが、左足を軸に回転する「テニスのような打ち方」だ。上半身を軸とした左足からまっすぐに伸ばして壁を作ることで、突っ込みを避けることができ、ミートのポイントが安定した。
200犠打を達成した試合後、「欲をいえば、いつかはバントのサインが出ないバッターになりたい。バントで満足せず、上を目指していきたい」と語った今宮。バントの名手が、高い打率とパンチ力を兼ね備えたとき、相手にとってこれ以上の脅威はない。まずは交流戦で戦うセ・リーグの選手たちが、きっとその脅威にさらされることになるだろう。
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藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura