周囲の評価覆す急成長 オコエ瑠偉はいかにして進化を遂げたのか
楽天ドラ1・オコエ、わずか1年で「育成レベル」から1軍での躍動へ
楽天のオコエ瑠偉が、急激な飛躍を見せている。
5月31日・阪神戦の7回にプロ初安打となる右前打をマーク。13試合、13打席目でようやくメモリアルヒットを放つと、吹っ切れたように8回には左前打でマルチ安打。翌6月1日の同カードでは右中間への二塁打でプロ初長打初打点を記録した。一度は2軍落ちを経験しながら、1本のヒットを口火に一気にひと皮むけたような印象だ。
周囲の予測を上回る急成長。振り返れば、オコエはこれまでも同じような軌跡を辿ってきた。
ドラフトイヤーを迎えた関東一高3年春、オコエの名は決して全国区ではなかった。
あるセ・リーグスカウトは当時を振り返る。
「身体能力は高くて、素材としてはおもしろいけど、打撃がまだまだ。どの球団も、育成から下位指名という評価だった。それが、あっという間に成長するなんて……」