猛打賞&4打点のロッテ鈴木、指揮官の一言に「すごい監督」
「初球から気持ちの準備ができていた」
真面目を絵に描いたような責任感のかたまり、ロッテのキャプテン鈴木大地が8日の阪神戦で3打数3安打4打点をマークした。
今季4度目の猛打賞で、横浜3連敗の悪夢を晴らした。3回ナバーロの逆転の中前打でなお1死一、二塁の場面で、伊東監督から「初球からいけ」とベンチで言われていた。青柳の初球のシュートを右越えに見事2点タイムリー。三塁を欲張って刺されはしたが、「関谷を楽にしてあげたかった」。キャプテンとしての思いが、結果に繋がった。
今季初球の打率は1割6分7厘と低打率で、思い切りのなさがデーターにも表れていた。得点圏打率も1割7分台。走者を置いた場面で、打たなければという気持ちが強すぎるあまり、結果が出せず、さらに悩みを深めた。その悪循環を断ち切る意味で、思い切りいけという指揮官の一言が奏功した。
「すごい監督さんです。初球から気持ちの準備ができていた」。心のもやもやを一気に晴らした。
5回には追い込まれながら左翼へ、逆方向の押っ付けるバッティングで左前2点適時打。「追い込まれても逆方向に打てた。自分の中では2本目が最高のヒット。この形を求めて行きたい」。打率も3割1分5厘に上げて、出塁率も4割を超えた。悲願の3割打者へキャプテンのダッシュが始まった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count