ビシエドとバンデンの実力は? ホーナー&郭泰源との比較で見えてくるモノ

ビシエドの忍耐力は本物なのか?

 ビシエドの忍耐力が本物なのか、Plate Disciplineと呼ばれる打席でのスイング・コンタクト傾向に関する数字から考えてみよう。

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ビシエドのスイング・コンタクトなどの傾向

 メジャー時代と比較すると、ストライクゾーンに来たボールを積極的にスイングし、それをよくコンタクトしているのが際立っている。一方でボール球に手を出した割合は38.1%、セ・リーグ平均が30.7%であることを考えると決して低い値ではないが、メジャー時代から大きく数値は上昇しておらず、ビシエドの日本での我慢を、ある程度感じる数字ではある。

 また全投球に対する空振りの割合も11.4%とパワーヒッターにしては低く、ここにもやみくもに振り回している様子は見られない。強振に固執せず、コンパクトなスイングも心がけているのかもしれない。セ・リーグで本塁打王となった外国人打者の今季の数値を見ても、ブラッド・エルドレッド(広島)が16.9%、ウラディミール・バレンティン(ヤクルト)が15.1%とビシエドよりも数ポイント高い。

 三振を増やさずに済んでいるのは、「ボール球に対する(ある程度の)我慢」と「コンタクトの精度」、それらと同時にストライクに対しては積極性に打っていく姿勢がそろっているからだろう。徐々に成績が落ちてきているビシエドが踏みとどまれるかは、このバランスが維持できるかに懸かっていると思われる。

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