守備の名手にハプニング 時速171キロの打球が急所直撃→退場
インディアンス・ウリベが救急カートに乗せられ退場
メジャー16年目のベテラン、インディアンスのホアン・ウリベ内野手が、急所に打球を受けて退場するという痛い珍事に見舞われた。
12日(日本時間13日)に敵地で行われたエンゼルス戦。三塁手として先発したウリベは、普段通り、4回の守備に就いた。この回、エンゼルスの先頭打者として打席に立ったのはトラウト。3球目チェンジアップを捉えて振り抜くと、鋭い打球は三塁方向に飛んだ。ライナー性の打球はワンバウンドすると、そのままの勢いで三塁手ウリベのグラブの中へ……と思いきや、グラブをわずかに外れてウリベの急所を直撃。守備の名手として知られるウリベだが、急所を襲って転がるボールを送球できず、その場に突っ伏して悶絶してしまった。
インディアンスのフランコナ監督は、すぐさまトレーナーを連れてダグアウトから飛び出し、様子をチェックしたが、痛がるウリベを前に何もできず。球場のビジョンでリプレーが流れると、観客から一斉に「Oh?!」という大きな同情の声が漏れた。近くに集まったチームメイトたちも心配そうな表情を浮かべるものの、笑いが止まらなかった。
試合を中継した現地の実況は「これは時間が経つのを待つしか手の施しようがありません」「ウリベは今日はもう試合に出続けられないでしょう」と同情しながらも冷静に状況説明を続けた。その間に、三塁付近に救急カートが乗り入れて、トレーナーと監督の肩を借りて立ち上がったウリベはカートに運ばれて退場。敵地の観客に拍手で送り出されるウリベを見ながら、実況は「カートの運転は段差には気を付けてほしいものです」と最後まで思いやった。
球団公式サイトによると、MLB独自の解析システム「スタットキャスト」ではトラウトが放った打球の初速が時速106マイル(約171キロ)と計時。死球を受けるより大きな衝撃を受けてしまったようだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count