迫るイチローに苛立つ最多安打ローズ氏 ボンズ氏は日米合算評価「正直あまり関係ない」
ローズ氏、「日本は俺をヒット“クイーン”にしようとしている」
現在、メジャー通算2977安打を記録し、3000本安打まで残り23本と迫ったマーリンズのイチロー外野手。日米通算安打数は4255本で、ピート・ローズの持つ歴代最多安打記録4256本へ残り「1」とした。
日本のファンは、イチローのローズ超えを待ち構えているが、アメリカでは日米合算記録にさまざまな意見が飛び交う。以前から「日本での記録は認めない」と主張するのがピート・ローズその人だ。米国全国紙「USAトゥデー」電子版では、当事者でもあるローズとイチローなど複数の関係者に取材し、「近づくイチローにピート・ローズいら立つ:彼らは俺をヒット・クイーンにしようとしている」と題した記事で特集を組んでいる。
イチローの日米合算記録を認めるなら、自分のマイナー時代の安打数も含めるよう、一貫した主張をしている「最多安打王=ヒット・キング」のローズ氏だが、日本での盛り上がりに違和感を感じているようだ。その上で「日本では俺をヒット・クイーンにしようとしている」と、安打王の座から追い出され、2番手に甘んじることに苛立ちを示している。
記事によれば、ローズ氏は「イチローの功績にケチをつけようというわけじゃない。殿堂にふさわしいキャリアだ。だが、これじゃいつかは高校時代の記録まで含むようになってしまうだろ」と嫌みをチクリ。「日本プロ野球がメジャーと同レベルと自信を持って言える人はいない。タフィ・ローズみたいにこっちで成功しなかったのに、向こうで活躍した奴が多すぎる。こっちで打てなかったのに、向こうで55本塁打ってどういうことだ?」と日本球界はメジャーよりレベルが下がるという持論を展開している。
歴代本塁打王に関しても同じ姿勢を崩さない。王貞治氏の868本塁打が歴代最多とされているが、同氏は「(本塁打王は)バリー・ボンズだね。どんな形で数字を積み上げたとしてもね」と話し、あくまでも日本はメジャーよりも劣るという見解を貫いたそうだ。