米辛口記者がローズに呼び掛け「先頭に立ってイチローを祝おう」
ローズとイチローの共通点「体の芯と魂は野球と孤独な練習時間で満たされている」
ニューヨークのブルックリン育ちながら、幼少期はピート・ローズが大好きで、近所では一人でシンシナティ・レッズのファンだったというシャーマン記者は、USAトゥデーに掲載されたローズのコメントを引用。「現役を終えてからのローズは残念としか言いようがない。日本の野球がメジャーほどでないことは、熱心なファンなら分かっていること。ローズが一言添える必要はない」とバッサリと切り、「永久追放の一件もあり、ローズは自己防衛をするために、野球に対する愛情で自分をがんじがらめにしてしまっている。どうして我々の国民的スポーツに魅了された野球好きの国(=日本)の大切な瞬間を台無しにするのか?」と嘆いている。
最後には幼少期の英雄、ローズへの愛情もにじませながら、こう綴っている。
「スズキの功績達成で、ローズが見劣りするようなことはない。逆に、彼がいかに素晴らしい選手だったかを思い出させてくれる。4256安打、まったくもってワオッというしかない数字だ。2人のプレースタイルは違う。ローズは泥臭さと狂気な一面を持つ一方で、スズキはバリシニコフ(露バレエダンサー)の優雅さを持つ。だが、2人の共通することは、体の芯と魂には野球、そして完璧を求めるために費やした何千時間という孤独な練習時間で満たされている。ローズこそ、春キャンプで1人ランニングホームランの練習をする仲間(=イチロー)を祝福する先頭に立つべきだ」
数は大小や優劣を決めるかもしれないが、4000安打という異次元な空間に達した2人の努力と功績には誰も優劣をつけることはできないのだろう。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count