一般企業に就職後に再び球界へ 四国ILの“小兵”がブランク感じさせない躍動
「日本よりは盗塁はしやすかった」
――「対外的」な部分、選手やグラウンドの違いはどうですか?
「選手のところで言えば、身体自体はそもそも僕らとは違うものと思っています。パワー、スピードはどうしても敵わないので、日本人選手としてはそれ以外の部分で戦えるようにしなければいけないことを、この遠征中に感じるようになりました。それでも抱いていたイメージ自体は遠征前とはさほど変わらないです。僕らは長打がなかなか出ないし、1点、2点をいろいろなことをして取りに行くのに対して、キャンナムリーグの打者は一発で簡単に取る。第6戦のニュージャージー・ジャッカルズのサヨナラホームランも、右翼手の僕が振り向くこともなくベンチに帰れるホームランでした」
――とはいえ、開幕戦のサセックスカウンティー・マイナーズ戦では3打数3安打2打点1盗塁。古川敬也選手が考えていることも出せています。
「せっかく得た機会なので、自分の出せる部分は出したいと思ってプレーしました。特に心がけているのは盗塁です。バッティングは調子次第で変わる部分はある反面、盗塁は積極的にしないと実際にセーフになるかがわからない。そこで成功できたことで自信がつかめた部分もあります」
――盗塁を仕掛けた中でキャンナムリーグの投手たちのランナーへの意識はどう感じていますか?
「日本よりは盗塁はしやすかったです。今後の生きる道が見つけられそうな感じもあります」
――グラウンド外での出来事はどうでした? ホームステイなどもありましたが。
「最初はとっても不安でしたが、ホームステイ先が日本人の方でしたし、食事もまるで日本にいるかのように振る舞って頂きましたので、過ごしやすかったです。地下室などがあるのにはびっくりしましたけど。スーパーマーケットにも一度行きましたが、場所というより店員さんの接客にビックリしました。日本ならば僕も働いていたので分かるんですが『お客様は神様』。でも、北米では『お客さん?だから何?』という感じで(笑)。マイペースさに文化の違いを感じました」