前田健太、7勝目ならずも7回途中1失点で2戦ぶりQS サヨナラ勝利呼ぶ好投

初回に先制ソロ浴びるも…前回登板で打球直撃の不安を吹き飛ばす最多タイ107球の力投

 ドジャースの前田健太投手は19日(日本時間20日)、本拠地でのブルワーズ戦に先発し、7回途中6安打1失点3四球8奪三振の好投も、援護に恵まれず7勝目はならなかった。初回にソロ本塁打を浴びると、1点のリードを許したまま降板。しかし、8回に打線がヘルナンデスのソロ本塁打で同点に追いつき、黒星は消えた。14日(同15日)のダイヤモンドバックス戦では6勝目を挙げたが、6回に強烈なピッチャー返しが右脚に直撃して降板していた前田。状態が心配される中、中4日で不安を吹き飛ばす好投を見せた。ドジャースは9回にグランダルが押し出し四球を選び、2-1でサヨナラ勝ち。3連勝とした。

 前田は初回、先頭のビラーを中直に打ち取る。しかし、続くジェネットに91マイル(約146キロ)の速球をセンター左に運ばれた。これがスタンドへと到達するソロ本塁打となり、先制を許した。

 その裏、ドジャースは無死二、三塁のチャンスを作るも、3番ターナーは空振り三振。4番ゴンザレスはレフトへの浅いフライとなったが、三塁走者のアットリーがスタートを切り、本塁でアウト。併殺で1点も奪えずに攻撃を終えた。

 前田は2回、2四球を与えるも無失点。3回は2死からブラウンにツーベースを浴び、続くカーターは四球で歩かせるも、ヒルをスライダーで空振り三振に仕留めた。その裏には、前田が1死から相手エラーで出塁。2死となってからシーガーのライト前ヒットで一気に三塁へと走ったが、相手の好送球でタッチアウト。激走も実らず、チャンスが潰えた。

 4回はニューエンハイスを空振り三振、マルドナドを見逃し三振、フローレスを見逃し三振と、3者3三振でこの試合初めての3者凡退。3回から4連続三振とした。5回は先頭の投手ガーザにヒットを打たれるも、続くビラーを併殺に仕留めて3人で攻撃を終わらせた。

 ドジャース打線はその裏の攻撃で1死からケンドリックがヒットで出塁。エリスは死球、前田が犠打で2死二、三塁とチャンスを広げるも、アットリーは一ゴロ。チャンスを作りながら、同点に追いつけない。

 前田は6回、先頭のブラウンに外野にポトリと落ちる不運なヒットを許したが、左翼ケンドリックが素早く送球し、二塁を狙ったブラウンはアウト。結果的に3人で攻撃を終わらせた。さらに、7回も続投すると、2本のヒットを許して1死一、二塁とピンチを背負う。球数は今季最多タイの107球となり、ここで降板。それでも、2番手バエツが代打ルクロイを投ゴロ併殺打に打ち取り、無失点で切り抜けた。

 前田は6回1/3を6安打1失点、3四球8奪三振。2試合ぶりのクオリティースタート(QS、6回以上を自責3以下)を達成した。107球を投げてストライクは74球。防御率は2.64。7勝目こそならなかったものの、しっかりとゲームを作った。

 ドジャースはその後、8回1死で代打のヘルナンデスが値千金の同点ソロ。ついに同点に追いつき、前田の黒星が消えた。さらに、9回には代打グランダルが押し出し四球を選び、サヨナラ勝ち。2-1で勝利し、3連勝とした。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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