球界一の遊撃手へ― ホークス今宮が見せる著しい成長
「打」でも急成長見せる今宮
球界一の遊撃手と認められる日も、そう遠くないかもしれない。ソフトバンク不動のショートストップである今宮健太が著しい成長を遂げている。
川崎宗則のメジャー移籍に伴い、2012年から遊撃の定位置をつかんだ今宮。13、14年にはパ・リーグ記録となる年間62犠打を2年連続でマーク。「バントの名手」、そして、常人離れした守備範囲と強肩で「守備の人」のイメージが強い一方で、打撃力が長年の課題とされてきた。
大分の明豊高時代は高校通算62本塁打を放っていたスラッガー。その打力がここにきて、ついに花開き始めた。5月25日のオリックス戦(ヤフオクD)で1安打を放つと、そこから自己最長を大きく更新する20試合連続安打。1割8分8厘だった打率は、この20試合で2割6分5厘まで急上昇した。
左脚を回転の軸とする打ち方に挑戦し、これがハマった。フリー打撃では左脚を軸にすることを意識するため、スイングとともに右脚を前方に流してくる。イメージはテニスのフォアハンドで、今宮自身も「テニス打法」と呼ぶ。