大活躍の愛されキャラ、メジャーの常識にハマらない李大浩が熱い!
カウントで変わる“レッグキック”、打撃コーチは逆方向への打撃を高評価
珍しいのは体型だけではない。日本をはじめアジアの打者は、打席で踏み込み足を大きく蹴り出してタイミングを取ることが多い。時速150キロを超えるツーシームを持つ投手が多いメジャーでは、この“レッグキック”を入れるとタイミングが遅れるとされ、あまり高く評価されない。特に、パワー打者は足を上げないノーステップ打法がほとんどだ。サービス監督も「強打者であれをする人はあまり多く見ない」と首をかしげながらも、長い時間ストライクゾーンにバットを残せる「アジア流打法」が身についていると評価したそうだ。
マリナーズ伝説のDHで現在打撃コーチを務めるエドガー・マルティネス氏は、李大浩の“レッグキック”を徹底的に観察。カウントによって「時には(キックが)高くなり、時には低くなる」という法則を発見したという。また、ライト方向へ強い打球が飛ばせる能力にも注目。これには、サービス監督も同意見で「パワーのある右打者が右へ強く打球を飛ばせれば、大抵いいことがある。つまり意のままにストライクゾーンの球を操れるということだからね」と称賛したそうだ。こういった事実が、今季はこれまで163打数ながら11本塁打、打率.294という好成績につながっているのだろう。
マイナー契約で招待選手としてメジャーキャンプに参加しながら、しっかり結果を残して開幕メジャーを勝ち取った李大浩。時代と逆行するポッチャリ体型のアスリートとして、後半戦もチームを勝利へ導く活躍をしながら、メジャーの常識を打ち破っていきたい。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count