ロッテ2位浮上も…辛勝に伊東監督「半額ビールを飲みたい。冷や冷やもの」

ビール半額デーで同一カード3連勝、就任後初の貯金15も「貯金は使うためにある」

 試合後のロッテ伊東監督のコメントが冴えていた。7日の西武戦は4-3で勝利。結果的には西武に同一カード3連勝も、3試合とも1点差勝ちの冷や冷やゲーム。「半額のビールをキュット飲みたいよ。冷や冷やもの。冷えたビールはいいけどね」と苦笑しきりだった。

 勝率3厘差で再び2位に返り咲き、8日から札幌ドームで日本ハムとの決戦に向かえるのはいいが、2点差の9回は厳しい流れだった。無死二塁で西野は上本を二飛に打ち取ったかに見えたが、三木は捕球できず(結果はヒット)で一、三塁と傷口を広げた。

 西野は切り札のフォークに自信がないのか、ストレート中心の組み立てで、渡辺直の右前打で1点差。なおも無死一、三塁だったが、最後は開き直って腕を振り、金子侑を遊ゴロ、栗山を投ゴロで2死二、三塁までこぎつけた。3番・秋山を迎え、捕手の田村はベンチの指示を仰ぐためか、敬遠の仕草を見せたものの、「本人が勝負の意思で、満塁にしたら押し出しがいやだったのだろう。最後は開き直って、一番いいボールを投げてくれた」(伊東監督)。この日無安打だった秋山を投ゴロにしとめた。

 都心から離れているQVCマリンフィールドに仕事終わりでも駆けつけられるように、7月7日の七夕花火ナイターのこの日の試合は、初の午後7時開始。チケット、ビールが半額とあり、平日にもかかわらず、2万7648人の観客で埋まった。

「お客さんが一杯入ってくれて、こういうしびれる状況の中で勝っていくことが大きい」

 伊東監督にとっては、ロッテ指揮官に就任以来初の貯金15だったが、いつも通り「貯金は使うためにある。あとは選手次第ですよ」。一丸となって、苦しい試合をものにしながら、選手として成長していくことが、今のチームに一番大切な事だと語っていた。 

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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