プロ入り10年を超える苦労人 今年ブレイクを果たした遅咲きの選手たち
活躍際立つロッテのプロ11年目
城所といえば2014年に球団が作成した似顔絵入りの「キドコロ待機中」のTシャツに触れておく必要があるだろう。ファンの間ではすっかりおなじみのTシャツだが、昨年のキャンプ中にマーリンズのイチロー選手が着用していたのには驚いた。今年のこれまでの「覚醒」とも言える活躍に、スタンドのファンは「キドコロ○○中」という応援ボードを掲げて声援を送っている。
一方、ロッテではプロ11年目・細谷圭選手の活躍が際立っている。
西岡剛選手(現阪神)、今江敏晃選手(現楽天)に続く高卒野手として大きな期待を受けて2005年の高校生ドラフトの4位で入団。2011年には移籍した西岡の後釜候補の一人として挙げられる。そして開幕から出場していた荻野貴司選手の戦線離脱を受けてショートに入り、プロ初本塁打を放った細谷だったが、レギュラー定着には至らず。この最大のチャンスを逃してしまう。
以降、細谷は代打、代走、守備固めとユーティリティープレーヤーとして一軍に定着するが、多くのファンは「もっとできるはずなのに」とその高い潜在能力を生かしきれていないことに苦々しさを感じていた。