SB中田、故郷・北九州で公式戦初登板へ 「後半戦一発目なので気合入れて」
連敗の呪縛がダブルでのしかかるも…「粘り強く投げるだけ」
20日、北九州市民球場で開催されるオリックス戦に、ソフトバンク・中田賢一が先発する。北九州市で生まれ、大学まで同市で過ごした中田にとっては、中日時代の2006年のオープン戦以来、プロ公式戦では初の凱旋登板となる。昨年は同球場での先発予定の試合が、プレーボール直前にグラウンドコンディション不良で中止となったいきさつがあり、中田にとっては“リベンジ登板”でもあるのだ。
「去年はブルペンに入って投げた後に中止になりましたからね。大学時代にすごく戦った球場。いい野球をさせてもらった場所でもあり、成長させてもらった場所でもあります。大学時代の監督さんや母親を含めて30人くらいは知り合いが来る予定です」
ただ、北九州市民球場でソフトバンクは現在8連敗中。今年5月の試合では、それまで14連勝中だったバンデンハークでさえ、北九州市民球場の魔力に勝てずに来日初黒星を喫している。20日は「鷹の祭典 in 北九州」として開催されるが、その「鷹の祭典」も東京、福岡で3連敗中と、中田には“連敗の呪縛”がダブルでのしかかる。
「自分にとっては後半戦一発目(の登板)なので、気合を入れて臨みたい。とにかくチームに勝ちがつくように、粘り強く投げるだけです」
タメをなくしたスムーズなフォームも「徐々に感覚は良くなっている」と言う中田。北九州での、そして「鷹の祭典」でのチームの連敗を止めるべく、慣れ親しんだマウンドで猛牛軍団に立ち向かう。
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藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura