【高校野球】山形中央のイチロー決勝戦で涙 延長戦で敗れ、2年ぶりの甲子園ならず
宿命を背負ったイチロー、2安打記録も8回と10回の好機で凡退
第98回夏の甲子園山形大会の決勝戦が21日行われ、鶴岡東が10-8、逆転で山形中央に勝利し、2年連続5度目の出場を決めた。2年ぶり3度目の甲子園出場を目指した山形中央は惜しくも涙。山形のイチローこと、主将の鈴木一朗選手(3年)は、聖地まであと一歩のところで、夢敗れた。
鈴木は「1番・遊撃」でスタメン出場し、初回の打席で中前安打で出塁。盗塁も決めると、3番・梶熊のタイムリーで生還。チームに勢いを与えた。鈴木は2安打とマルチヒットをマークしたが、8回とサヨナラのチャンスの10回の勝ち越し機に凡退した。
準々決勝では決勝打を放つなどチームを引っ張った鈴木。名前はイチローファンの父に命名され、宿命を背負ってきた。今季、イチローが日米最多安打の記録を塗り替えるなど話題があがるたび、刺激を受けてきた。周囲の目が自分に向いているのも理解していたという。巧みなバットコントロールと走塁、強い心でチームを引っ張った。チームは10回には2点勝ち越されても追い付いたが、11回に2点を再び勝ち越され、今度は追いつけなかった。
2年前の甲子園出場時もベンチ入りし、初戦の小松(愛媛)戦で「2番・二塁」で先発。2つの犠打と三振と死球で、2戦目以降は出場がなかった。最後の夏は聖地初ヒットと2年前の16強超えを目指していくつもりだったが、惜しくも甲子園に届かなかった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count